保護犬だったトイプードルのプーちゃんが、我が家に来てから半年がたちました。今、5歳です。
普通なら、このぐらいの歳の室内犬はトイレトレーニングは完璧にできているのではないでしょうか。
我が家の場合、昨年の8月にプーちゃんがうちに来た当初は、トイレトレーニングはとても順調に進んだかのように思えました。ところが・・・
途中から、なかなかうまくいかなくなってしまったのです。
プーちゃんは、ブリーダーの下で繁殖犬としてお産を2回したリタイア犬です。「一般家庭で育った」と聞いていました。
性格は穏やかでおとなしく、ききわけもいいし、無駄吠え、イタズラなどの問題行動もありません。とても飼いやすい犬のように思えました。
プーちゃんとトイレトレーニング
犬の紙オムツ
保護されていた場所では、プーちゃんは犬用の紙オムツをしていました。そこでは、すべてのワンコが、紙おむつをしています。
我が家に来た日のプーちゃん。紙オムツをしています。
様々な生い立ちのワンコがいますので、すべての犬がトイレトレーニングができているわけではありません。ワンコたちの精神的なストレスや、衛生面から考えても、紙おむつをすることは、そこでは最善の方法なのだと思います。
プーちゃんが我が家に来た時のお話はコチラです⇒保護犬トイプードルの里親になりました!ペットショップで犬を買うその前に考えて欲しいこととは?
でも私は、犬が紙おむつをしている姿に最初は違和感を覚えました。オムツをしている犬を見たことがなかったからです。少し驚きました。犬の紙オムツには、しっぽを通す穴があいています。
保護されていた場所から我が家へ連れて帰った時、数枚のオムツをもらってきました。
「住む場所が変わるだけでも、ワンコには相当のストレスです。なので、トイレトレーニングは落ち着いてから始めましょう。1週間は、紙オムツで過ごしていいですよ。」と言われました。
言われた通りに、1週間は、プーちゃんは紙オムツをして、のんびり過ごしました。
紙オムツにおしっこをすると、オムツの中の吸水ポリマーがゼリー状になります。外からさわると、おしっこをしたかどうかわかります。またおしっこやうんちをする時は、しゃがんで力んだりするので、見ていてもわかります。紙オムツが汚れたら、取り替えました。
犬のトイレトレーニング
様子を見て、だいぶ家にも慣れてきたので、トイレトレーニングを始めることにしました。
我が家の犬用のケージは、三分の一がちょうど犬用トイレが入る大きさになっていて、そこに犬を閉じ込めることができるようになっています。
左がトイレスペースです。
(正確に言うと、なぜか間の仕切りが半分開いています。開いていると、犬がトイレスペースから出てきてしいます。仕方がないので、トイレの時だけダンボールを洗濯ばさみでとめて、簡易的な仕切をしています。)
ケージについてのお話はコチラです⇒犬を飼う前に準備するものとは?オシャレなものを探してみた!
朝起きて、オムツが濡れていなかったら、オムツを外してトイレに閉じ込めます。プーちゃんがそこでおしっこをしたら、しめたもの!すぐに扉を開けて、出してやり「プーちゃん、トイレでおしっこできたの!偉いね!」と頭をなでて思いっきり誉めてあげます。これを二度ほどやると、ここはおしっこをする場所だと覚えたようでした。
普段はプーちゃんは、リビングでフリーになっています。一日に3回ぐらいしか、おしっこをしないことがわかっていたので、時間をみてトイレに閉じ込めました。もしかしたら、以前住んでいたところでも、ちゃんとトイレを覚えていたのかなと思いました。
覚えたかなと思って、オムツなしの生活を始めました。こちらが油断して、時間を忘れてしまうと、他のところでおしっこをしてしまいます。違う所でトイレをしても、叱ってはいけないと聞いていたので、何事もなかったかのようにトイレットペーパーで拭いて、消毒スプレーをして拭いておきます。
そのうち、トイレをもよおすと、自分からトイレに入っていくようになりました。自慢げにトイレの中からこちらを見ます。まるで「扉を閉めて。」と言っているようです。
扉を閉めてあげると、間もなくオシッコかウンチをします。なぜか、扉を閉めないと、出てきてしまいます。これで、一応トイレは完璧になったかのように思えました。
うまくいかない犬のトイレトレーニングにイライラの日々
ところが、何の前ぶれもなく突然犬用ベッドでオシッコしてしまうことがあります。
プーちゃんは、夜中とお留守番の時は、ケージの中で過ごします。ケージの中では、トイレとベッドのある方を、自由に行き来することができます。
朝起きると、ベッドにオシッコとウンチがしてあることが、よくありました。ササッと片付けて、ベッドを洗います。最初は我慢していましたが、だんだんこちらも疲れてきます。失敗をみつけると、イラっとするようになってきました。
プーちゃんが一人でお留守番なのに、娘のはなちゃん(20歳)がケージの中に入れ忘れて出かけてしまったことがありました。私が帰ってくると、フリーなプーちゃんがリビングを闊歩していました。イタズラはしない子なので、大丈夫だろうと思いましたが、トイレはダメでした。
キッチンのひなたぼっこをするお気に入りの場所に、オシッコの湖ができていました。
ダイニングのテーブルの下に、ウンチが転がっていました。やはり一人では、トイレに入って用を足すことができないということが判明しました。
なかなかトイレトレーニングが、完璧にならないことに、私はイライラしていました。
「仔犬から育てれば、もっとうまくいくのだろうか。」「もしかしたら、以前住んでいたところでは垂れ流しだったのかもしれない。」といろいろなことを考えてしまいました。
プーちゃんは一般家庭で育ったと聞いていましたが、うちに来た時、体はやせ細り、足腰に筋肉がついていないように見えました。外を怖がってお散歩もできませんでした。ずっと、ケージの中に閉じ込められていたのかもしれません。生まれてから4年間、ケージの中で自由に排泄をしてきたのなら、たった1ヵ月やそこらでトイレを覚えさせることは難しいのかもしれません。
プーちゃんのお散歩についてのお話はコチラです⇒1歩も歩けなかった保護犬プーちゃんの「はじめてのお散歩」。
できたり、できなかったり。できたり、できなかったり。
保護犬のトイレトレーニング
ネットで、犬のトイレトレーニングについて調べまくりました。偶然、あるブログ記事にたどり着きました。そこのお家も、保護犬を成犬から引き取ったのです。なかなかトイレを覚えてくれない。半年たった頃、奥さんのイライラは絶頂にたっしていました。その時、犬がオムツをしている姿を見てだんな様が「この子は、これでいい。」と言ったそうです。奥さんは、はっと我に返ったそうです。そして、そのワンコは、それからずっとオムツをすることにしたそうです。すると、今までの奥さんのイライラはなくなり、トイレ問題以外はとても良い子だったので、それからは穏やかで幸せな日々が送ることができるようになったという内容でした。
保護犬には、「それまでの生活」というものがあるのです。プーちゃんの場合、私が知らない4年間があるのです。それを数ヵ月やそこらで、全部なかったことにはできないのです。
そのことに気がついてからは、家族で「うちに慣れるのには、4年はかかると思うことにしよう。」ということになりました。
プーちゃんの場合
夜中とお留守番の時は、トイレの失敗が多いので、いつもオムツをすることにしました。こうすることで、人間側のストレスがなくなりました。プーちゃんにも優しく接することができます。
犬用のオムツのお値段は、意外と高いのです。そこで、人間の新生児用のオムツを買って、しっぽを通す十字の切り込みをハサミで入れて使うことにしました。これでおむつ代も、三分の一ほどですむようになりました。(プーちゃんの体重は3kgです)
普段の生活のなかでもまだ時に、突然ベッドでおしっこしてしまうことがあります。そんな時は、少々あわてますが、集めておいたトイレシートの切れ端で吸い取って、ベッドをお風呂場で洗います。
最近は、間違った時はすぐに空のペットボトルを床にたたきつけて、「ここにオシッコしちゃダメよ!」とだけ言うことにしています。
何が正解かは、いまだにわかりません。
でも我が家の場合、プーちゃんの場合はこのスタイルが、今は合っているようです。
そのワンコ、ワンコによって、特に保護犬の場合は、マニュアルと違っても、ケースバイケースでよいのではないでしょうか。